私信

きっとあなたは、ここからそう遠くはない処に住んでいるから、すこしどきどきした。この観覧車に誰かと乗ったりしたかなあ、なんて思いながら、あたしはひとりで、うたを聴いたり、はなうたを歌ったり、ときどき写真を撮ったりしながら、半月くらい前かな、いっぱい歩いた。みなとまちを。
いろんな場面を思い出したの。見たことはないけれど。おはなしの最後だって、けっきょくわからないままだけれど。


元気にしてるのかな。どうしてるのかな。
あたしは生きているよ。


あなたの見ていたのと、あたしが見ていたふたりは同じところにいたと思うんだけど、あのふたり、いつの間にか、いなくなったんだよね。沢山たくさん、うまれた筈の感情なんて忘れちゃって。毎日も景色も同じで。あたし、夢でも見ていたのかなあ、嘘を書いてたのかなあ、って。

何度も何度も何度も、どうしたら離れられるんだろう、ってことしか考えられなくなってぐちゃぐちゃになって、でも、そのときに最後に「がんばれ」って言うのは、あなたとあたしが見ていたふたりなんだよね。絶対出てくるの。引きずられてんの。壊したくないの。あのままのふたりで残しておきたいの。だから、リアルすぎるぐらいにただ生きているだけのふたりを、もうあなたには見せたくなかったんだと思う。


突然なにを今さら、って感じだけど、あたしのRSSリーダに登録されてるあなたのページに更新マークがついてたのに、ちっとも更新されていなくて、すごいどきどきしながら見に行ったのに!ってくやしくて、でもなんかいじったから反応したのかな、ということはとりあえず生きてるよね?ってうれしくなって、元気なのかは分からないけど、どうしてるのかな、って問いかけてみたくて、で、そういえばあたしだって、このままここを放っておくのもどうなの、って思ったから書いてみた。

相変わらず言い訳は得意だからね?